アルピーヌは、今季のマシンA524をアップデートした結果、F1マイアミGPで初めて2台共が最低重量で走行できるようになったという。
シーズンオフに大幅なマシンコンセプト変更を行なったアルピーヌだが、パワーユニット(PU)のパワーがライバルたちと比べて劣っている上、一度失格となったクラッシュテストをクリアするための補強で重量もオーバー。ダウンフォースも不足し、開幕当初は全くペースが上がらなかった。
■大不振アルピーヌF1に早くも売却の噂。しかし買い手にとってのネックは、セットで付いてくるルノーPUか?
結果としてウイリアムズやザウバーと並び、アルピーヌはまだポイントを獲得できていない。
だがアルピーヌは前戦中国GPでフロアをアップデート。これによりA524は最低重量に近づいたが、パフォーマンス担当テクニカルディレクターのキアロン・ピルビームは、それでもまだ”あと少し”最低重量には届いていないと明かしていた。
そして迎えたマイアミでは、ピエール・ガスリーのマシンにもフロアのアップデートが適用された上、新しいパーツによりさらに重量削減が進み、ついに最低重量に到達したようだ。
アルピーヌのブルーノ・ファミン代表は、開幕時点で「大幅にオーバーウェイトだったわけではない」と主張していたが、さらなる軽量化によって0.2秒前後のペースアップが見込めると認めた。
「今の争いはとても厳しいから、少しでも得るものがあれば良い。それが僕たちがやっていることなんだ」
ファミンはマイアミでの独占インタビューで、motorsport.comにそう語った。
「マシンの重量について、みんな多くのことを話すが、それはマシンの大きな問題ではないんだ」
「ダウンフォースが足りなかったこと、予選でタイヤをうまく機能させるのが難しかったことが大きな問題だった」
「最低重量をクリアするのは良いことだが、それは大きな問題ではなかったんだ」
「この問題は予想以上に早く解決されたし、チームの方向性にも満足している。すべてのことをより早く行なうために懸命に努力している」
「上海では新しいフロアを使ったが、当初はここマイアミまで使えないはずだった。ファクトリーのみんなは、上海のために1台分のパーツを作ろうと懸命にプッシュしてくれた」
「良い兆候ではあるが、我々が埋めなければならないギャップのほんの一部だ。時間がまだかかるだろう」
新たなテクニカルディレクターにデビッド・サンチェスを迎えたばかりのアルピーヌの挽回計画について、アルピーヌは次のように語った。
「計画の一部は実行されている。シーズン当初はマシンが少しオーバーウェイト気味だったことが分かっているからだ」
「我々は空力面でふたつのアップデートを行なった。だがそれが、なすべきことのほんの一部に過ぎないことは分かっている」
「先日デビッドが加入し、新体制が整った今、次のステップに進む」
オコンは、木曜日の段階でA524のハンドリングが「重量(の減少)によって明らかに良くなった」と語っていた。
「それにより良いパフォーマンスが得られたのは明らかだ」
「残りの部分に関しては、正しい方向への小さなステップだった。しかし、まだ十分ではないことは分かっている」
「他のマシンともう少し接近して戦えるようになった。でも、予選でのパフォーマンスはまだ十分ではない」
「マシンの全体的なパフォーマンスについては、まだ取り組んでいく必要があるし、集中していく必要がある」
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